久しぶりに、泣く。

泊まり勤務を終えて帰宅したら、なんだかどっと疲れが出て、こんこんと眠ってしまった。目覚めたら夕暮れ。ひどくもったいない気がしてがっくりするし、頭は痛いし、寒気はするし。風邪かな。

しばらくベッドの中でぐずぐずして、仕方なく起きる。
いい加減な服装のまま、駅前に用事を済ませに行き、あのひとの店へ続く曲がり角を少し遠くから眺め、なんだか今日は誰にも会いたくないや、って思う。

寒い寒い夕暮れ。

普段は買わない、カロリーの高そうなお惣菜を買って帰る。
もこもこに部屋着を重ねて、どんよりした気分でビールを飲む。
なんだろう、これは。この気分は。こころがひりひりする。
何もかもが、どうだっていいような気分。
泡になって消えてしまいたい気分。
でも、世界中のひとたちを憎みたいような、邪悪な気持ちも混ざってる。

あ。
と、思い出して、去年の今頃の日記を読み返した。
離婚直前の、きりきり張り詰めた日々の記録。記憶。
読み返して、思い返して、泣く。
痛みの記憶がまだ、ありありと残っていた。
いつかは薄らいでいくのかな。

わたしは今、いったい何をしているのかな。
こんなこと、いつまで続けていくのかな。
わたしにとっての幸せって何なのかな。
それを考えたところで、わたしはそのために何か行動できるのかな。

キレイゴトを言うのは簡単だけれど、にんげんのこころって、簡単じゃない。
誰かを憎んだわたしは、誰かから憎まれることもある。
正しいことを知っているからといって、それを実行できるわけじゃない。
醜いことだと知っていたって、それを止められないことだってある。
わたしは、本当は誰も憎みたくないし、憎まれたくもない。
だけど、だけど、だけど。