失ったものたち

2010年8月18日
失ったものたち
ずっとベッドに横になって、カーテンをぐるっと引いて、1日を過ごしていると、いろんな気持ちが湧いてくる。

絶望に似たもの。
凶暴なこころ。
諦念と、それに激しく抗うこころ。

深夜に聞こえてくる新生児の産声に、自分が失ったものたちや、手にすることがなかったものたちのことを思い、空虚な気持ちになる。

誰にだって、なにかしら失ったものはあるのだが、だからといって、それでわたしの気持ちが浮上するものでもないしさ。
わがまま。




そんな状態にうんざりして、風に吹かれたくなって、よろよろと、こっそりと、病院の庭に出た。
息が上がって、じっとり暑くて、蝉が鳴いてて、排気ガスの匂いがして、ぬるい風がちょっとだけ吹いた。
わたしは青空を見上げて、ぱちりと一枚写真を撮って、ゆっくり深呼吸した。
あ、お腹の傷がイタタタ(笑)。


生まれたときからずーっと、わたしのお腹の中にいた、今はもういない、失われたものたちのこと、きっとだんだん忘れてゆくんだろうな。忘れてしまうかもしれないけど、ずっと一緒に生きてくれてありがとう。

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